デンマークと日本の住宅

こんにちは、Husetの中西です。

デンマークファミリーハウスグループでは、
年に数回、全国からメンバーが集まり、
近況や実績などを共有したり、
デンマークの建築や建材、環境問題への取り組みついて、勉強会を開いています。

2月のミーティングでは、デンマーク人の建築家をお招きして、
デンマークの住宅の変遷、日本とデンマークの家の比較、
省エネについてレクチャーしていただきました。

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昔のデンマークの住宅と日本の住宅、
平均的な家の面積はどちらも100㎡程度と、大差ありませんでした。
しかし、規模は同等でも大きく違うのは、家の寿命。
日本が30年と言われるのに比べ、デンマークは80年です。

木造なのか煉瓦造りなのか、
気候の差などを考え合わせると一概に比較はできませんが、
特筆したいのは、デンマークではリフォームが消費ではなく投資となることです。

リフォームし、長く使える家は品質の良い証として、
古くなっても高値で売買することが可能になり、
家にしっかりとコストと愛情を注ぐことが、
同時に将来への備えとすることができるのです。

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また、1980年代のオイルショック以降、資源のないデンマークは、
建物の断熱性を上げ、エネルギー消費を減らすことを始めました。
エネルギー消費を抑えるために定められている建築の基準法も年々厳しくなり、
それぞれの家には、家電のようにエネルギーラベルが表示されているそうです。

建物の断熱性能を上げようとすると、
熱を失いやすい窓を小さくすることが簡単な解決策なのですが、
ヨーロッパ各国に比べて緯度の高いデンマークは、
光をたくさん取り込みたいので、窓を大きくしたい!という思いが強い。
そうやって、窓の断熱性と品質が向上していきました。

そして、時の流れとともに少しずつデザインは変わっても、
変わらないのが素材へのこだわりです。
建築はまずは素材を知るところから始まり、
人工物はできるだけ使わず複雑なものをシンプルに見せるディテールなどは、
素材をよく学んでいるからこそ生まれる発想です。

本物の素材だからこそ、経年変化や風合いを得ることができ、
メンテナンスすることで長く使い続ける価値があると考えられるのです。

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3月11日。
東日本大震災から3年が経ちました。

あれからいくたびも、エネルギー政策について議論がなされています。
これまで日本の一般市民にはなんとなく遠い存在だった環境問題、そしてエコが、
ようやく市民レベルでも、変えていかなければいけないことなのでは・・・
という感覚になってきたのではないでしょうか。

発電システムを変えてしまうには大きな大きな力が必要ですが、
個人が「断熱」や「質の高い住宅」というエコから取り組み始めたら、
日本中の消費エネルギーは少しずつでも減っていきます。
そして断熱は、エコの意識はもちろんですが、
いちばんは住まい手の快適な住環境を得るためのものです。

そうした意識がもっともっと浸透し、
日本の住宅が、少しずつ価値のあるものとしてストックされていくよう、
デンマークファミリーグループの一員として、
良質な住宅の普及活動を続けていきたいと思います。

Huset  naka